老齢年金の繰上げ・繰下げ受給について
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老齢年金は原則、65歳から受け取れます。
しかし、早く年金を受け取りたい人は最大60歳まで1カ月単位で繰り上げることができます。逆に遅らせてもいい人は66歳以降、最大75歳まで1カ月単位で繰り下げることができます。ただし、1952年4月1日以前生まれの人は70歳までしか繰下げできません。
◎「繰上げ」は1カ月あたり0.4%または0.5%減額
2022年4月より「繰上げ」1カ月あたりの減額率が0.5%から0.4%に緩和されました。0.4%の対象となるのは、1962年4月2日以降生まれの人で、1962年4月1日以前生まれの人の減額率は0.5%のままです。
例えば、1962年4月2日以降生まれの人で、65歳から年額60万円(月額5万円)の老齢基礎年金を受け取れる人が60歳0カ月または63歳0カ月へ繰り上げる場合、
【60歳0カ月へ繰上げ】減額率は24.0%(受取りは76.0%)年金額は45.6万円(月額3.8万円)
【63歳0カ月へ繰上げ】減額率は9.6%(受取りは90.4%)年金は54.2万円(月額4.5万円)
となります。
◎「繰下げ」は1カ月あたり0.7%増額
2022年4月以降に70歳を迎える人(1952年4月2日以降生まれの人)からは、繰下げ受給による年金開始時期の選択肢が70歳から75歳までに拡大されました。
例えば、65歳から年額60万円(月額5万円)の老齢基礎年金を受け取れる人が66歳0カ月または70歳0カ月、75歳0カ月へ繰り下げる場合、
【66歳0カ月へ繰下げ】増額率は8.4% 年金額は65.04万円(月額5.42万円)
【70歳0カ月へ繰下げ】増額率は42.0% 年金額は85.2万円(月額7.1万円)
【75歳0カ月へ繰下げ】増額率は84.0% 年金額は110.4万円(月額9.2万円)
となります。
繰上げ・繰下げの請求後に取消しや修正は出来ないため、一度決まった減額率・増額率による年金を受け取り続けることになります。
よく考えたうえで、受け取り方法を決めるようにしましょう。